Fringe81をあと30年経営したい
最近ですね、あと30年くらいはFringe81を経営したいなって思うんです。
もちろん、株主の皆様の了解や、そもそも私自身の健康とか色々あると思うんですけど。
こないだ私は39才になりました。あと30年というと69歳なんで、もうおじいちゃんで、果たしてその時もイノベーションじじいとして活躍できてるかどうかはわからんです。ですが、私は許されるのであれば、このままずっと30年くらい社長やってたいです。よくありがちな会長になって引退や院政を引く気も今はありません。
30年後はどうなっているのか?というと、おそらく文化だけ見てる人になってるのではないかなと思います。私は強烈なリーダーシップを持っているとは思ってますが、孫さんのような生涯現役タイプでも無いので、私自身は会社のプラットフォーム整備屋さんになってるのが理想です。
最近思うんですよね。10年Fringe81を経営してきたのですが、昔は儲かってもおらず、人も少なく、資金もなく、お客様もなく、ビジョンも自分達相応のものでした。でも今は、アドテクノロジーのハードコアな技術レベルに自らをさらし続けてきたら相当の技術的な蓄積ができ、新しい株主にも会えました。そして、やっぱりこの会社に共鳴してきてくれた社員が増えてきたし、育ってきました。我々の事業創造集団としての能力はまだまだですが、だいぶ上がってきたのではないかなと思います。
この一月くらい、役員会ではずっと「ユニークネス」を追求しようぜ、と言いまくってました。それしか言ってないくらいです。もう普通の会社じゃ今後生き残っていけない。ここから世界中の人がインターネットに接続されていくなか、日本市場だけ見ていてもいけないし、ましてや広告産業およびもっと狭くアドテクだけ見ていてはまったくつまらん会社になってしまうという危機感があります。
Fringe81、30年の計なんですよ。今の私の頭の中は。我々のビジョンは「新しい発見をもとに、地球の未来を創る集団」なんです。30年(そんなにかからず実現したいけど)たった後に、「あいつら確かに地球の未来創ったわ~」って言われてれば良いのです。今から、どうやるかなんて、わかってません。わかってませんけど、そう目指すと決めたからにはなんとしてでも実現します。10年後、20年後の将来が見えている方がつまらんのです。
未来を予測しながら、それに合わせてじゅんじゅんに会社も変えていきたいのです。なので、ここで宣言しておきます。Fringe81はこうなっていきますよと。
■世界中どこにいたってフルコミットで仕事をできるようになる、する
ご存知のとおり、弊社執行役員の尾原さんは普段バリにいます。尾原さんは今Fringe81の新規事業の責任者として業務を執行しています。むろん、部下も率いています。リモートワークでそれは普通はありえないですよね。でも最近は尾原ロボが出勤してます。自走できるんですよこれ。毎朝「電源コードはずしてくれ~」から始まるんですが、電源コード外したら「みんな元気か~」って走り回ってます。バリにはいるんですけど、自走自立しているので、もう働く場所なんて関係ないな、と思ってます。
わたし、オフィスをワンフロアにするのにはこだわっていて、なぜかというと文化というものをとても大切にしているからです。リモートワークって今まであんまり好きではありませんでした。でも今回考えを改めました。
今後10年でFringe81は世界中、どこでも働けるようにします。ただし、フルコミット、および成果は当然に追求してもらいます。成果が出てるんなら、エジプトのピラミッドの横からだろうが、南の島のリゾートからだろうが、万里の長城の上だろうが、個人が気持よく働けるところで仕事してもいいよ、という会社になっていきます。ただし、世界のどこにいたとしても、東京オフィスへの出勤は必須です(ロボで)。私あの画面でハングアウトってのがあんまり好きじゃないです。動けないし生きてる感覚がしないので。自走自立して動きまわってください。
■本社オフィスはワンフロアだけど、文化の発信拠点、研究開発の拠点とする
したがって、10年後には本社オフィスには大量のロボが動きまくっている状態になります。20年後にはさすがにホログラム技術が進化していると思うので、大量のホログラム人が動きまわってるようになるでしょう。最近ホログラム興味あります。なんなら自分で作りたいな。
その時、本社オフィスってのはいるのか?とも言えますが、本社オフィスはFringe81の文化を開発し伝承する場所になっているのだと思います。ここから地球の未来を創るようなアイデアが生まれ続ける最高の環境を構築します。
また、カッティングエッジなテクノロジー開発は、本社に追いておきたい。色んなアイデアや技術がそこら中で開発されていて、「こんなん開発しちゃったんですけど見て見て!」というのに速攻で予算つけたいんですよね。アイデアはリアルに会って、うーんと唸ってひねり出したいのでこれはロボとかホログラムにはできないかなー。と思うので、研究開発機能だけは本社においておきたいですね。
■インターネットがリアルに染み出していくようなサービスを作る
この間、友人と話をしていました。その子は、イングレスにちょっとハマっているんですね。で、この間オフ会で動物園に行ったらしいんですよ。で、パンダの檻とかは人気なので取ったり取られたりととても楽しいと。その時の一言が忘れられません。「今まで普通に見てたリアルの景色が、イングレスを通すとちょっと違って見える」と。
これなんじゃないかなーと。この一言に感銘をうけたんです。
今僕たちは、パソコンの前にいたり、スマホをいじってる間は、オンラインなので友人と「繋がってる感」ありますよね。でも10年後や20年後は、「何もしなくても常時接続状態、さらに空中にホログラムなんかで、自分のステータスを表示できてる」状態になっているはずです。インターネットがリアルに染み出していって、普通に見ていた景色がちょっと違って見えたり、自分好みにカスタマイズして見えたりする世界がきっと来るはず。
スマホいじってない時だけ、我々スタンドアローンなんですよ。そして、ビルとか、木とか、看板とかリアルな物体もまた、今はスタンドアローン。でも、インターネットというものを通して、かざしてみてみると。「ちょっと違って見える」ようなサービスだったり、スマホがなくても、スタンドアローンを解消して仲良くなれるサービスを作っていきたいです。
例えば、香港のデモで話題になった、ネット接続ナシでチャットできる、Firechatなんて相当( ・∀・)イイ!!ですよね。ああいうピープルパワーを利用したものをもっと進化させたサービスを作りたい。例えばスマホを持ちながら三人集まって腕をぐるぐる回したら発電できちゃうとか、お互いの興味関心が一瞬でわかり、よりわかりあえて仲良くなれるサービスとか。そういうの作りたいんです。インターネットを通じて、人々が集合し、新たなパワーや価値が生まれ、そして、心が動いていく。アドテクだってそういう所で集客支援とかできると思うんですよ。
人間はもっと仲良くなれるはずなんです。
なので、実は先週の土日は、未来予測したアニメを見まくってました。「攻殻機動隊、東のエデン、サマーウォーズ」。もう実現している部分もあるし、まだまだな所もあるじゃないですか。そしてそれが現実なものになったらちょっと怖いものも。電脳は怖いなぁ。
なので今後はセンサー、ホログラム、コミュニケーションまわりに投資していきたいな。
という感じで、最近は30年の計をずっと考えています。もうアドテクの会社でもなく、広告の会社でもなく、「人の革新的なアイデアが速攻で実現できる会社」を目指していきます。
がんばります。