DSP、アドエクスチェンジの新たな動き
田中です。
最近DSP周りが色々と騒がしくなってきた感じです。そのなかでappnexusが台風の目になっています。appnexusの経営チームは最強で、ライトメディアのCTOと、ライトメディアの取締役と、DoubleClick Ad Exchange作ったVPがやっている。僕がライトメディアの社長だったり、DoubleClickの関係者だったら「ムキー」となる組み合わせだ。
- マイクロソフトとアドエクスチェンジ立上げ
- Technoratiとプライベートアドエクスチェンジ立上げ
マイクロソフトは元々2007年にAdECNを買収したはずなのですが、いつの間にかappnexusを使うことにしたようだ。あまりうまくいかなかったのかな。。。Googleのアドエクスチェンジがどんどん大きくなっているのでここは投資しておかねば、という感じなのだろう。
最近大きなパブリッシャーの間で流行っているのは、誰でも広告を購入できる「オープンアドエクスチェンジ」ではなく、「プライベートアドエクスチェンジ」の創設。RTBには対応したいけど、価格統制や広告主統制をしっかりしたい、ということらしい。NBCやIDGが最近始めた。グーグルのものは、解放された世界を実現しましょう、誰でも参入OK,オープンだよ、という素晴らしいもの。日本ほどではないけれども、米国でもプライベートアドエクスチェンジというものが出てくるくらいだから、ある程度しばりたいというニーズがあるのかな。
プライベートアドエクスチェンジはもう一つメリットがあって、これは日本でもあるようなパブリッシャー同士が作るアドネットワークにも言えることだけど、第三者にマージンを渡さないようにするにはこのやり方はアリといえばアリだ。第三者のアドエクスチェンジを使うと、マージンが10-15%くらい抜かれていくので。プレミアム枠が自動取引可能になってきた、というのは面白い動き。DSPはアドネットワークをビッティングするもので、かつアドネットワークの在庫はプレミア枠以外、というのがよく言われていたことなので。
でもこれってあと3年くらいしたら、ビジネススクールの格好のケースとなるかもしれない。タコが自らの足を食べる状態になるのか、それとも、プライベートの方がパワーもったりするのだろうか。オープンvsプライベート。でもRTBというテクノロジーは両方使ってる。これはなかなか読みづらいけど、非常に興味深い。
日本では?うーん。まずアドエクスチェンジがちゃんと媒体社さんを儲けさせることができる、という状況になるか、第三者配信なんなりで、ディスプレイ広告の真の効果を評価できる仕組みがまず必要だと思いますよ。