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革命前夜その2 最近思っていることまとめ


田中です。最近週末が雨なのでムキーッとなっている田中です。
さて、2011年に入り、アドテク革命前夜 の記事でも申し上げたとおり、インターネット広告が全て通信で繋がる世界が訪れる(かもしれない)ことで、大きな生産性の向上が見られるのではないか、と私は言いました。
このブログでは今まで色々と方法論や考え方などを好き勝手に言っておりますが、いったんここでまとめてみようと思います。
まずは、DSPや第三者配信登場以前、はどうであったのでしょうか。図にしてみました。

ディスプレイ広告は、直接クリックして、アクセスし、コンバージョンしたユーザーのみを計測します。ここでのディスプレイ広告の評価ポイントは、「いかに安く短期間に大量のユーザーをその場でコンバージョンさせるか」がキーとなっていました。
また、ディスプレイ広告を見た、もしくはクリックしたが、一定期間後、思い出して検索したユーザーに関しては、全てサーチにコンバージョンカウントが入ります。クリックしたユーザーのみは数を知ることができるので、もちろん完全にディスプレイ広告とサーチが分断しているわけではありません。ただし、クリックするユーザーは広告接触ユニークユーザーの一部となります。
したがって、一般的には、ディスプレイ広告はディスプレイ広告で最適化や予算配分を行い、サーチはサーチで自然検索からのアクセスを増やすためのSEOや、広告であるサーチ広告で、最適化や予算配分が行われて来ました。
それでは、通信で繋がった世界、我々が目指している姿はどのようなものでしょうか。こちらも図にしてみました。

色々追加されています。整理するために詰め込んだら盛りだくさんになってしまいました。クリックすると図が大きくなりますので、そちらを見ながらお願いします。
まず、2011年からはディスプレイ広告からのユーザーの流入経路として、「オーディエンス群」が追加されました。これは、「DSP経由でのオーディエンスデータに基づく広告枠の購入」です。広告枠といっても1インプレッション単位となります。
次に、第三者配信などの広告配信サーバーによって、純広告、アドネットワーク、オーディエンス群というそれぞれの流入経路からの、ビュー、つまり広告接触からの計測が可能となりました。
DSPと第三者配信は若干似ているので混乱しがちではありますが、弊社の実例でも、DSPに対し第三者配信することで、純広告とのパフォーマンスを一括比較する、といったことやっております。
さらに、DSPにおいても、プレミアム在庫を限られた広告主に開放する、プライベートアドエクスチェンジ経由で購入する、といったことも実際には米国で盛んになってきています。つまり、純広告やアドネットワークは第三者配信で配信、アドエクスチェンジはDSPで配信なんだ、という分け方ではなく、
DSPは(主に)アドネットワークの買い付けの主流となり、第三者配信はクリエイティブの最適化と、全ての流入経路の効果測定に特化してくのではないかなぁと思ったり思わなかったりするのです。
少し本筋からはずれましたが、また図に戻りましょう。全てが通信でつながる世界、というのは、効果測定のデータが、格段に増えることを意味します。
流入経路から赤い線が結ばれていると思います。これは、広告に接触した人が、一定期間後、後から思い出してサーチやその他の流入経路からアクセスすることを示しています。「ビュースルーサーチキーワードが極めて興味深い件」でも言及しましたが、広告に接触し、クリックしたユーザーの同数~2倍は検索経由で後からやってきます。こちらも、ディスプレイ広告の効果です。
純広告やアドネットワーク広告、もしくはユーザー群への広告に影響を受け(ビューまたはクリック)、どのくらいのユーザーがアクセスしたのか、そしてコンバージョンしたのか。そこまで計測することによって、初めてディスプレイ広告の全ての効果を把握したことになるんだと思います。
ここで、ようやく①のディスプレイ広告の予算配分という話が出てきます。効果を全て一律のビューカウント/クリックカウント/CVカウントで評価します。アトリビューションが広告チャネルの予算配分だと定義すれば、まずディスプレイ広告内のアトリビューションとも言えましょう。これが第一アトリビューション。ここをやるだけでも大分イケてるとは思います。
次に、ビュースルーサーチキーワードが出てきますから、②のディスプレイ広告とサーチ広告の予算配分、という話題に当然なってきます。
例えば、ある広告主において、ディスプレイ広告から得られるビュースルーサーチキーワードが、非常にビッティングコスト(CPC)が高い競りやすいキーワードだったとしましょう。このような場合は、ディスプレイ広告をやればやるほど、サーチ広告の予算が消化されてしまいます。
商品名やブランドワードの場合、大抵のケースでは低いCPCとなります。したがって、ディスプレイ広告内に検索して欲しいキーワード等をクリエイティブとして入れることで、ディスプレイ広告とサーチ広告の予算配分を適切にすることが可能となります。
ビュースルーサーチキーワードが、低いCPC(もしくは自然検索の場合(SEOコストのみ)で、大量に出ている場合は、逆にチャンスです。いかにこのようなワードを大量に出すために最適な媒体、ユーザー群の探索に入ることができます。
このようなディスプレイ広告とサーチ広告の予算配分を行うのが、第二アトリビューションであるのかなと。
さらに、、、ここまでは見えているかな、という市場進化があります。今度は、「組み合わせ」です。ユーザーがコンバージョンするためのパスを全て明らかにすることができれば、当然媒体の組み合わせや順番まで、最適化することができるでしょう。これが第三アトリビューションです。2011年~2012年には、ここらへんも、明らかになっているのではないかと思っています。
つまり何をそんなに長く書いて言いたいのかというと、「市場が大幅に変化する」のではないかということです。これは小さい変化ではありません。大きな変化です。ある代理店の方ともそうだなぁ、と認識一致したのですが、ここからは情報戦の時代となると思っています。取得できる情報を「多く、かつ先に持ち」「スピードを維持しながらバンバン意思決定する」時代が。
それでは、文字を書きすぎたため、私の首のヘルニアが悪化してまいりましたので、首を伸ばしに病院にいってまいります。ではでは。
 
 
 
 


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